「遠州好み」茶室 燕窓窠(えんそうか)

2017年06月  米原市指定文化財の茶室を移築・復原しました。

米原市指定文化財「旧田中家新座敷棟」復原事業

 この茶室は遠州流を伝える辻宗範(1758〜1840)が晩年に設計指導を行ったとされる非常に貴重な茶室である。
 棟木には天保九年建立と墨書きがされ、茶室の扁額「燕窓窠」には「八十二翁 辻宗範」と落款が刻まれている。この他にも茶室に関する古図面や辻宗範からの書簡が発見されており、辻宗範の設計指導により建立されたことは明らかである。
 当該茶室は当初取り壊し予定であったが、西福寺が買い取り境内に移築復原を行った。後の時代に増改築がなされていたが、痕跡や古図面、京都工芸繊維大学名誉教授日向進先生の指導の下、当初の状態に復原した。
 湖北設計では、建物の調査から建築基準法に関する申請、設計・監理に携わらせていただいた。
 辻宗範が設計に関わった茶室が現存するのは滋賀県内では唯一であり、このような貴重な物件の移築復原事業に関わることができ非常に有難く誇らしく思う。

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